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佐久間「いや、証拠つかんでるんだわ。これ」


サキ「……!」
 
 
 
 

俺はサキと男が熱いハグを交わし、キスする寸前、と言った写真を数枚見せつけた。

これは実は阿部ちゃんからのプレゼント。
どうやらカフェとは別日に偶然見かけ、俺のために撮ってくれたらしい。
まじで持つべきものは頭のいい友達だ。
 
 
 
 


サキ「あの、これはっ……」


佐久間「言い訳とかいいから。別れてくれれば」


サキ「なんでっ、、そんなっ」
 
 
 
 
 
 

堪えきれない涙を流しながら、こっちを見るサキ。
悪いがその涙をもう俺は拭ってやれない。
 
 
 

 
 

佐久間「今まで色々と感謝はしてる。楽しかった思い出もたくさんあるし。いい思い出がいっぱいあって楽しかったな、で別れたいんだよね、俺。サキ、別れてください」


サキ「……っ、はい。ご、めんなさいっ」

 
 
 
 
 
 

いい別れ方だった、とは言えない別れだったけれど、無事きちんと区切りをつけることができた。

あと一つ。これだけ訂正してもらわねーと。
 
 
 
 
 
 

佐久間「あとさ。Aのこと」


「え?」
 
 
 
 
 
 

俺の後ろでじっとしていたAが驚いた顔を見せた。
 
 
 
 
 
 
 

佐久間「サキの言うような子じゃないから、まじで。ほんとこっちが困っちゃうぐらいいい子だから。そこは誤解しないでくれねーかな」


「…っ、大介くんっ」

 
 
 
 
 
 

驚いた顔から一変して目をうるうるさせた表情に変わったA。
俺が言わねーと、この子絶対また我慢する。
こいつ一人に言ったところで根本的な解決にはならねーかもしれないけど、それでもどうしても訂正したかった。

俺の好きな人はそんな人じゃないんだ、って。
 
 
 
 
 
 


サキ「っ、わかったわよ。」

 
 
 

 

そう言ってサキは大学を去っていった。
はぁ。やっと終わった、、、
 
 
 
 
 
 

「……大介くん」


佐久間「ん?」
 
 
 
 
 
 

うるうるしてた目から一粒の雫。
こんな時でさえ、その美しい姿に俺はまた君に心を奪われる。
 
 
 
 
 
 

「ほんとうにありがとう。」


佐久間「にゃはっ!あたりまえ!!大事な友達泣かせてんじゃねーよ、ってね」


「…っうぅ、」


佐久間「えっ、ちょそんな泣かなくても、まって」
 
 
 
 
 
 
 

突然リミッターが外れたかのように泣き出したA。
周りに見られないよう抱きしめて隠した。
 
 

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作者名:ねこ | 作成日時:2024年3月28日 14時

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