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限界を迎えた康二くんがリビングのソファーに転がって、猫ちゃんたちがピューって逃亡。
阿「あ、ちょっとそこで寝ないでよ?」
向「わかってるってぇ…休憩やんかぁ……」
佐「んは 絶対寝落ちするやつー」
どうやらお客さんに強めのお酒を頂いたらしい康二くんは随分酔っ払っている。
「ダテも飲んでんでー?」とのことらしいが、ケロリとしていたところを見るとどうやらあの人はお酒に強いみたい。
佐「ねー照となんか喋ったー?」
康二くんにブランケットを掛けたさっくんが私の隣の椅子を引く。寝かせにかかってるけどいいのかな…と思ったけど阿部ちゃんは肩をすくめて笑っているので諦めたのだろう。
現に康二くんは目をシパシパさせて瞬きの回数が増えた。
隣に座って私の言葉を待つ彼と向き合うように体の向きを変えて座り直したら、さっくんは ん?って首を傾げた。
「ここに、置いて貰うことになりました」
佐「んぇ!ほんと!?」
コクンと頷いたらグン!と引き寄せられた体。
脳が理解する間も無くさっくんの香りに包まれる。
ほんのり甘くて、天日干しした後のお布団みたいな柔らかい香り。
佐「良かった〜…」
心底安心したようにさっくんは息を吐いた。
私の体をそっと離すとにっこり笑って、「良かったね」って。
「…ありがとう」
ずっと、心配しててくれて。
泣く場所になってくれて。
ひかるさんやみんなに頼み込んでくれて。
佐「にひひ 困ったら佐久間がいつでも助けてあげる」
子ども達の言うとおり、
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あれから、ひかるさんがシャワーを終えて私もお風呂を頂いて、勉強がひと段落ついた阿部ちゃんとアニメを観て起きててくれたさっくんにこのシェアハウスのことを教えて貰っていた。
今日はお酒じゃなくてホットミルクがお供。
「じゃんけんだけじゃなくて多数決もしたりするんだね」
佐「あ〜そうそう!
じゃんけんと多数決で決めたことは絶対だかんね!
あと他にルールで言ったらー…食べられたく無いものには名前書いとくとか?」
阿「掃除は当番制だね」
佐「食事は基本各自でって感じだけど、涼太とか康二が作るときは一緒に作ってくれたりするかな〜
後は誰か連れて来る時は必ず連絡する!」
阿「料理得意な人があんまり居ないんだよ
そこのホワイトボードに予定書くんだー」
阿部ちゃんが指差したそれには9人の名前が書かれていた。
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あむ(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!暖かいお言葉嬉しいです^ ^更新がんばります! (3月27日 13時) (レス) @page34 id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お話の流れと展開が好きです (3月26日 21時) (レス) @page36 id: 5ebabfabca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あむ | 作成日時:2024年3月18日 23時