ハコヅメ〜たたかう！元刑事課女子〜2

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you side


もう一度目撃者の早見くんに来てもらった。部屋に入る前に、藤さんに声をかけられる。


藤「あなたはここで待っていてもいい。」


『いえ、大丈夫です。』


藤「でも…」


『大丈夫です。』


藤「分かった。無理はしないで。」


藤先輩が心配してくれていることは分かっているけど、行かない、なんてわけにはいかないから、深呼吸して部屋に入る。


『何度もごめんね、早見くん。』


早見「いえ、あれからずっと後悔してて…何で最初に声掛けなかったんだろうって。だから何でも協力します。」


藤「ありがとう、今日はこの人が似顔絵描くから。」


川合「よろしくお願いします。」


川合は緊張の顔。けど川合なら大丈夫な気がする。


川合「じゃあまず、一番覚えてる犯人の特徴ってなにかな？」


早見「前にも言ったんですが、一瞬見ただけだったんであまり自信なくて…」


川合「それでも大丈夫だから。」


早見「えっと、目がギョロっとしてて、たらこ唇でした。」


川合「たらこ唇…？」


早見くんから聞いた情報を元に、鉛筆を走らせる川合を見つめる。


川合「こんなのかな？」


早見「えっと、デカすぎるけどこんな感じでした。」


早見くんから特徴を聞いて、描いたものを早見くんに見せるが、、


早見「うーん、なんか違うような…すいません、うまく説明できなくて…」


藤「大丈夫、家族の顔だって具体的に説明するのは難しいから。でも、もうちょっとだけ付き合ってくれる？」


早見「はい。」


藤先輩が早見くんにそう告げたのを見て、今度は私が川合に向き直る。今、川合は緊張しすぎてる。もっと、いつもの川合で…


『川合。似顔絵捜査のやり方は人によって違う。だから、川合のやり方でやってみて。』


川合「私の、やり方…」


川合はそう呟くと力強い顔になった。


川合「最初にたらこ唇って言ってくれたよね？あれ、すっごくイメージしやすかった。だから私がどんどん聞いていくから、思いつくままどんどん答えてくれる？」


早見「わかりました。」


川合「まず、眉毛が濃かったって言ってたけどそれは海苔みたいは感じ？毛虫みたいな感じ？」


早見「毛虫に近いかも！」


川合はそんな様子の質問を続けていく。そう。これでいい。


早見「鼻は穴がこっち向いてて、アレです！おめでたい時の…」


川合「おめでたい時の、あー！」


川 早「「ししまい！」」


その様子を見て、藤先輩と大丈夫。と、目を合わせて2人で部屋を出る。

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