5にん 22

5 ページ31

健人side

勝利も朝には熱下がったし、朝起きてちょっと話したら喧嘩してる間ずっとしんどかったって。ストレスで熱出たのかもな。それに昨日お尻触った？って聞かれて焦った。バレてなさそうだけど…

聡が俺の前立って見つめてくる。自分で言いにこれたのは偉かったけど、勝利だからまだよかったようなもので…マリなら肺炎とかなられたら困るし、みんな体は大切にしないとだし。

「膝おいで」
「ん…どれくらい…？」
素直に膝乗りながら聞いて来んの、マジでやめて欲しい。厳しくしづらいじゃん。

「50回。マリもね」
「了解」
聡はそれだけで終わらすつもりはないけど。

パアァァァン！パアァァァン！パアァァァン！
「うっ！！いっ！！」
ちょっと強めに50回お尻叩くけど、今回は聡もかなり反省してるから。ほんとなら道具でいいんだけどね、コーナータイムにするかな。

パアァァァン！パアァァァン！パアァァァン！
「う〜！！」
「そこの隅立ってなさい。動いたりしたら定規だからな」
「っ…ごっめ！なさっい」
「早く」

泣いてるけど50回だからそんなにめちゃくちゃ痛くはないよ。聡も割と素直に立ったし。で、マリだな。終わって風磨がこっち見てるから。

「ひぐっ！うぇっ…ひっく！」
「マリ、泣かない。聡に言われたとしても、人がしんどそうな時に優しくするのは当たり前のことでしょ。わかるね？」
「ん〜！ぐすっ…ひっく」
聡と比べたらだいぶ甘い50回なんだけど、泣いてるの見るとほんと、末っ子だな

「勝利がマリに言おうとしたけどふんってされたって言ってたよ？ちゃんと話聞きなさい。ね？」
「ひくっ！ひっぅ！うっ！」
まぁ頑張って頷いてるからいっか。どーせマリはなんも考えずに聡に引っ張られただけだし。

「よし。じゃあ勝利にごめんなさいしたら風磨に冷やしてもらいな。風磨、あと頼むわ」
「うん。じゃあマリ行くよ」
「ひっく…だっこー！」
「よいしょっ」

甘いね？風磨がマリのこと当たり前のように抱き上げて和室出ていった。聡はずっと鼻啜ってるけど大人しく立ってるよ。ほんと、今回は聡めっちゃ反省してんの伝わるわ。仕上げに定規軽く使おうと思ってたけど無しでいいかな。

「ぁの…」
「ん？」
「トイレっ行きたいっ」
「あ、行ってきな。いいよ。終わったら和室戻っといでね」

こくって頷いて出て行ったの見てリビング行ってみたらさ、マリが勝利と風磨に甘やかされまくってた。
「あ、終わったの？」
「もう終わる予定」

6→←4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す