5にん 22

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健人side

2人のこと無視しつつ、ほんっとこの子達のことどう躾けたらいいかもはやわかんなくなってた。厳しくしてもダメだし…やっぱ無視が1番効くのかな。やりたくないけど。

10時前に勝利のこと迎えに病院行ったら風磨のベッドに潜り込んで楽しそうに喋ってる。夜ご飯は購買のパン食べたらしいよ。

「勝利」
「ぁ」
「ったく。今日だけだぞ。明日からは門限破ったらお仕置きすんぞ」
「兄貴っ、俺さ？めっちゃ寂しいんだ〜寂しくて泣いちゃうな〜10時まで勝利いてくれたら寂しくないんだけどなぁ〜」

ほんと、コイツ…嘘ってわかってるけどね。
「そんな嘘いいから」
「っ！」
え？ほんとに寂しかったの？ちょっとショック受けた顔したんだけど。マジかよ〜風磨のそういうの弱いんだって。普段見せないから。

「わーかったよ。そのかわり毎日俺のお迎えつきだぞ？いいな？」
「ありがと！健人くんっ！」
「あと兄貴、ちび2人、話してやってくれない？ずっと泣いてた。あんま会えない俺のとこ来てさ？ずーっと泣くの見るの俺嫌だよ。楽しい話して欲しいじゃん」

ほんと、コイツずるい！！
「はぁぁぁぁ…じゃあ代わりに風磨帰ってくるまで毎日お仕置きにするわ。それでいいな」
「ぇ…えぇ…じゃあ先生に退院早めるように頼む」
チビ達に甘いな〜

「それは好きにしろ。勝利、帰るよ」
「ぅん…ふーまくんまた明日ね」
「良い子にしてろよ〜」
「わかってるよ！風磨くんこそ！」

勝利、車に乗ったら気まずそうな顔で俺のこと見て来た。
「あのっ…ありがと」
「いいよ。その代わり、聡とマリに優しくしなさい。わかった？」
「………わかった」

拗ねてるけど、ま、多分明日から始まるお仕置き地獄の2人見たら勝利絶対優しくしてくれると思うよ。寝る前に色々考えた。何したら2人に効果的なのかとかね。

朝起きて、2人に話しかけたら聡は涙が目にいっぱい溜まってるしマリはせききったみたいに泣き出すし。やっぱ無視は効くけど、風磨が止めてくれてよかったなって思った。

仕事から帰ったらね、2人とも帰ってた。
「早いね。ただいま」
「おかえりなさい…ふーまくんが、抱っこしてあげるから早めに帰りなさいって」
…アイツほんと、チビ達に甘い。帰ってなかったら俺がもっと怒ると思ったんだろうな。

「夜ご飯食べてからね」
「ぅん」
3人で、できるだけ普通に2人の学校の話聞きながらご飯食べたよ。たまに思い出すのか2人とも泣きそうな顔になる時もあったけど。

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